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ワンピースの面白さ

ワンピースとは・・・

『ONE PIECE』(ワンピース)は、尾田栄一郎による日本の少年漫画。および、これを原作としたテレビアニメ、アニメ映画、ゲームといったメディアミックス作品。1997年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載されている。略称は「OP」「ワンピ」。


海賊となった少年モンキー・D・ルフィを主人公とする〝ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)〟を巡る海洋冒険ロマン。

ONE PIECE - Wikipedia より引用

 

さて、それでは普通の「おじさん」、「おばさん」まで惹きつけるワンピースの魅力とはいったいなんでしょう。
まず第一に上げられるのは・・・、面白いということ。
・・・・・・

いや、まあ(汗)
あったり前のことではありますが(爆)
激戦の少年雑誌で10数年もの長期連載を続けている作品のストーリーが面白くないはずはないですよね。

ワンピースは主役であるモンキー・D・ルフィとその仲間たちが色々な冒険と戦いを繰り広げ成長していく物語です。そのエピソード一つ一つが手に汗握る面白さ。迫力のある格闘シーンばかりではなく、時には「これはナンセンスギャグマンガか!?」と思わせるようなギャグの嵐、時には思わずジーンとなるような感動シーン。まるでおもちゃ箱をひっくり返したような、なんて表現をしたくなるほどです。

でもワンピースの魅力はただ一つ一つのエピソードやストーリー展開の面白さだけではありません。この物語に深みや広がりを与え、読後に引きずる何かをもたらしているのは、人物造形の精密さとその量なのではないかと思います。

普通の小説や物語、コミックなどでも作者は主人公や主要な登場人物たちにはある程度、ストーリーの本筋には現れない過去やそのキャラクターを理解しやすくなるような情報は書き込みます。でも主人公やその周辺の視線で書かれる物語の場合は大概はその辺までで、敵対するキャラクターや主人公と距離のあるキャラクターについて目に見えている以上の情報が書き込まれる場合は少ないでしょう。
それがこの作品、ワンピースではルフィとその仲間たち、麦わら一味のメンバーにはそれぞれ長編ストーリーの主役になり得るくらいのストーリーが与えられていますし、その他の重要な登場人物にもルフィの味方はもちろん敵対する相手までその人物が一面的には見えないような書き込みがされています。(中には登場したとき、ルフィたちと戦ったときはただ悪い奴にしか見えなかったのが扉絵シリーズで再登場して違う側面を見せるなんて事もありましたよね。)


実際に生きている人間は一人一人、あなたは主役、あんたは悪役、君は脇役、お前は通行人(笑)、なんて役を割り振られているわけはありません。一人一人その人の人生ではその人が主人公・・・(あれっ、そんな歌あったね。おお、さだまさしの若き日の名曲「主人公」)

ワンピースがただ単純に面白いだけで終わらないのはルフィやその仲間たちの価値観だけで終わっていないからだと思います。それぞれの人物たちにはそれぞれの人生がありそれぞれの価値観、それぞれの思いがあります。正義、と言う概念だけでさえ一つではないのです。ある人の正義は別の人から見ると許しがたいことかもしれない。子供の頃はただ簡単に受け取っていた正義と悪、ということがそれほど簡単なことではないことに大人になるほどに身にしみてきます。作者はそんなことまで時には細密に、時には謎として読者に投げかけ、時にはほのめかすような形で書き込んでいきます。

ワンピースが大人にも(つまり「おじさん」、「おばさん」にも(笑))受ける一つの理由はこの作者の丁寧で密度の濃い、しかもすさまじい量の人物造形、キャラクターの書き込みにあるのではないかと思うのです。